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両生類飼い方図鑑ヒキガエル

2020/03/11 2020/03/11
ヒキガエル
ヒキガエル

飼育の際の注意点

ヒキガエルの毒に注意する

カエルに毒があるというのは有名ですが、ヒキガエルの毒は特に強力です。
素手で触れると炎症を起こしたり、傷口や粘膜から体内に入ると幻覚や心臓発作などを引き起こすこともあります。
ただし、それほど過度に心配する必要もありません。

ヒキガエルの毒は主に後頭部左右にある耳腺から、ヒキガエルが命の危険を感じた時のみ分泌されます。
お世話をする際には、長時間触る・強く握る・高いところから落下させるなど成体にストレスを与える行為は避けてください。
また、ヒキガエルを触る前後は必ず石鹸で手を洗うようにしてください

*蟾酥(センソ) ヒキガエルの毒は蟾酥(センソ)という生薬としても利用されています。
いわゆる「ガマの油」と呼ばれるものです。

野生に戻さないで!

野生で採取した個体であっても、飼育途中で野生に返すことは止めてください。
ヒキガエルの種類の項目でも紹介した通り、同じ日本国内でも場所によって住んでいるヒキガエルの種類が異なります。
また、北海道などの一部の地域ではそもそもヒキガエルが生息していません。

本来そこにいないはずのヒキガエルを放してしまうと、もともといた生物を食い荒らして生態系を破壊したり、別の種のカエルと交配することで遺伝子汚染を招くなどさまざまな問題が発生する可能性があります。
現に、アズマヒキガエルは北海道では国内外来種にも指定されています

「じゃあ取った場所になら戻しても良いの?」と思うかもしれませんが、これもNGです。
1度人間に飼育されたことで、野生にはない細菌などを持っている可能性があります。
飼い始めたのなら最後まで面倒を見る、それが無理なら新しい飼育者を探すのがペット飼育における最低限のマナーです。

ヒキガエルの病気

消化不良・嘔吐

野生のヒキガエルの生活を想像してもらえるとわかると思いますが、毎週コンスタントに十分なエサが確保できるとは限りません。
そのため、ヒキガエルは飢えには非常に強く、食事の機会を逃さないために動くものには手当たり次第に食いつくような貪欲な性質を持っています。

飼育下でもその性質は変わっていません。
十分にエサが準備されている飼育下において、ヒキガエルが求めるがままにエサを与えていたのでは当然あげすぎになってしまいます。
消化不良に陥り、下痢や嘔吐などを引き起こすリスクが高まります。
ヒキガエルの体型の変化を見つつ、やや少な目を意識してエサを与えるようにしましょう。

食欲不振・拒食

ヒキガエルの食欲不振・拒食の原因は大きく3つあります。
1つは上に挙げたエサのあげ過ぎ、2つ目がストレスや病気、もう3つ目がエサの問題です。

エサのあげ過ぎによる消化不良や、ストレス・病気が原因となっている場合には、無理に食べさせるのは控えてください。
食べさせたところで吐き戻してしまう可能性も高く、生体への負担となります。
ヒキガエルは1ヶ月程度はエサを食べなくても餓死することはないため、その間に飼育環境を整えたり薬を与えるなどして症状の回復を目指します。

エサに原因がある場合には、エサの種類を変えると食べるようになります。
嗜好性が高いのはハニーワームやミミズなどのもぞもぞと動く生餌です。

どのみち拒食の原因を特定するのは非常に難しいため、まずは食べさせることよりも飼育環境の見直しを重点的に行ってみるのが1番です
多少エサが気に入らなくても、お腹が空けば食べてくれることもあります。

脱皮不全

ヒキガエルは脱皮をする際に汗のような体液を分泌して滑りを良くします。
これにより皮がスムーズに動き皮が剥がれやすくなるのですが、稀にうまく皮が剥がれず脱皮不全を引き起こすことがあります。

そのまま放置すると残った皮が乾燥して動きを妨げたり、雑菌が繁殖して皮膚疾患を引き起こす恐れがあり危険です。
脱皮不全を起こしている部分が脚やお腹などの場合には、ヒキガエルを水に浸けてあげると自力で解決することがあります。
ヒキガエルが自力で取り除き辛そうな部分の場合には、患部に水をかけて十分にふやかしてからピンセットなどで取り除いてあげましょう。

この記事を書いた人

三度のメシよりカエル好き。

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